思ったこと

秘めた夢を語った中年男性に思ったこと

f:id:yume-somurie:20160904155910j:plain

 

以前、大学のちょっとしたOB会へ参加した席に、知人の友人A氏がいた。

 

私は初対面で、席も近かったので、挨拶をしてありきたりの会話をはじめた。

 

そのうち、そのA氏は気分がよくなってきたのか自分の夢を語りはじめた。
そのA氏の将来の夢を聞いたとき。

 

「へー。。。」

 

という無表情の気持ちしか浮かばなかった。
だけど、男性の夢ってこうゆうものなのだろうか。。。

 

 

70才になった時に実現したい夢

 

A氏は既婚者で高校生くらいのお嬢さんもいた。
ご本人曰く、年収は2,000万円が基準で、この年収をキープするように仕事をしていると。
だから世間的にはセレブとまではいかないけど、平均よりは豊かなグループに入る。

 

そんなA氏には将来絶対に実現したい夢があると語り始めた。

 

私の勝手な思い込みだけど、中年男性が胸に抱いている夢と聞いて思い浮かぶのは、

 

  • スケールがデカいとか
  • 家族に対してだとか
  • 移住とか
  • 転職してやりたいことを始めるとか
  • 趣味を極めるとか

 

そのようなことを想像していたが、みごとに覆された。

 

A氏の夢は、

 

「70才になったら子供をつくること」

 

であった。。。

 

私:「ですが、奥さんはその年齢になると出産はムリなのでは?」
A:「だから離婚するんだ。」
私:「えっ!?」
A:「いや、別に妻とは仲が悪いとかではないよ。」
私:「子供をつくるために離婚して若い女性と再婚するんですか?」
A:「そうだ。」
私:「じゃあ、せめて35才くらいの女性と再婚しないとダメですね。」
A:「そう。せめて30代だね。」

 

と話をしているうちに、子供が好きで子供をつくりたいわけではないことがヒシヒシと伝わってきた。
だってお子さんはいるし、子供好きでもないようだったから。

 

また、若い女性と結婚したいわけでもないことも伝わって来た。

 

70才という年齢がポイントで、単に、

 

自分は男としてまだまだ現役であるのだ!

 

と自信を持ちたいのかと。。。

 

そのために、奥さんと離婚までして叶えたい夢を抱いているのかと思うと、このような方とお話しをしていても面白くないな、と思い無表情なままで話を聞いていた。

 

また、どんなに収入がよくても、大企業に勤めていても、世界中を飛び回っていても、このような男性とは結婚したくないと思った。

 

自分の夫が、妻と離婚して70才で再婚相手との子供をもうけることを希望しているなんて、このような男性と結婚した自分に呆れてしまいそうだ。

 

男の秘めた願望なんだし、実践するとも限らないんだから、いいんじゃないの?という方もいそうだけど。

 

男性なら共感するのか?

 

叔父ならA氏の夢がわからなくはないと思った。
さすがに妻との離婚はナシだと思うけど。

 

70才で子作りが出来る男には憧れるのだとは思う。
だって、有名俳優が80才で子供ができたからとメディアで取り上げられたことがあったから。

 

叔父は、以前の日記でも取り上げた、好きな女性ができるとアプローチをしてデートをしていた叔父のことだ。

 

そんな叔父は、生前こんなことを話してくれたことがあった。

 

「男が仕事に励むのは女性とお付き合いをするため」
お付き合い=肉体関係でしょうね。
「そのためだけに男は頑張っている」
「仕事が好きだから、なんて言う男がいるけど、そんなことはウソだ。」

 

世の中には、実際に仕事に精を出している男性はいる。
叔父からそう聞かされた時、「男性全員がそうではないはずだ」と思った。

 

かわいい夢だと思うことにした

 

A氏はしきりに、「僕は52才なんだよね」と連呼していた。

 

男女ともに関係なく、聞いてもいないのに自分の年齢を言い出す人は老けて見える人が多い。
見た目年齢の方が上に見られるため、自分から実年齢を伝えて来るのだ。

 

しかし、このA氏はそのような理由からではなさそうに見えた。

 

何度も52才だと繰り返す中から、

 

「自分は52才より若く見えるでしょ!」

 

と言いたかったのだ。

 

だけど、ぽっちゃり体系にほど良くお肉がついた丸顔、ポマードで固めた七三分けの髪型、変哲もない銀縁メガネ、アイビーファッションを主張するA氏は、どこから見ても中年男性そのものだった。

 

そんなA氏が70才近くになって、30代女性と再婚できるのかはわからない。

 

そんな夢よりも、70才を過ぎても奥さんと仲良く暮らして頂きたいと思った。

 

A氏は私に自分の夢を語りながら、

 

「あれ、どうしたんだろう?
なんで自分のことをこんなに隠さずに話してしまっているんだろう?
いつもの自分ではない。けど、ま、いいか。」

 

と狐につつまれたようになりながらも、気持ちよさそうに将来の夢を語ったのであった。

 

一方の私は、中年男性の胸に秘められたかわいい夢(ということにしよう)を垣間見たOB会の夜であった。

 

文中に登場した叔父から聞いたこと

yume-somurie.hatenablog.com